find100’s blog

クオリアの一部を言語化します

NAISTの物質創成科学区分に合格したときの話

私はNAIST*1の物質創成科学区分 博士前期課程2022年春学期入学者選抜試験(第1回)に合格したので、受験を決めた経緯や試験当日の様子を記録に残しておきます。

 

受験記録を残すモチベーションとしては、情報科学区分に比べて、物質創成科学区分やバイオサイエンス区分の受験情報がインターネット上にほとんどないからです。

感覚としては

情報科学>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>バイオサイエンス≥物質創成科学

ぐらいの偏りがあります。なので、この記事を皮切りに物質創成科学やバイオサイエンスの受験情報も増えると嬉しいです。

 

この記事に書いていないこと・載せていないこと

● NAISTがどういう大学院なのか

● 私の提出した小論文

● 面接のときに聞かれた具体的な質問内容

 

 以上のことはこの記事に書いていないので、それを念頭において読んで下さい。

 

NAISTの存在は大学1年生の頃から知っており、大学院に進学するなら 

  • 専攻を変えることに寛容
  • 多様なバックグラウンドを持った学生が集まる
  • (知り合いの同期が行かなさそう)

なところが良いと思っていたので、NAISTは私にとってピッタリでした。

大学2年生のときに実際にオープンキャンパスに参加して、研究室を3つぐらい見て周りました。
この頃はまだ新型コロナウイルスが本格的に流行り出す前だったので、リアルで参加できました。今はオープンキャンパスはオンラインで行われているので、早めに訪問しておいて良かったです。

 

物質創成の入試は他の区分と違ってペーパーテストが一切ありません。これはおそらく、化学のカバーする領域が広く、多様なバックグラウンドを持つ学生を取ろうとすると、特定の分野に絞れないからだと思います。

 

物質創成は

  • 学部の成績
  • TOEICなどの外部の英語のスコア
  • 小論文
  • 面接

の4つで決まります。情報科学区分と違って配点が公開されていないので、それぞれがどのくらいの割合を占めるのか分かりませんが、他の区分と同様に面接と小論文の配点がかなり大きいと思います。

 

公開されている情報科学区分の配点
入試に関するQ&A | 情報科学領域 | NAIST 国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学
を参考にすると、書類審査50点、英語30点、小論文30点、面接90点の合計200点満点で評価されるのではないでしょうか。あくまでも予想に過ぎませんが。

 

ちなみに私は
私立大学でGPAは2.9/4.0(GPAは提出した成績表に載ってないのでNAIST側がどう判断したかは知らない)、TOEIC800点
で出しました。

数年前までTOEIC750点以上なら英語は満点扱いだったらしいので、おそらく英語は満点だったと思います。

 

小論文 

小論文はA4用紙2枚で提出する必要があります。
私は卒業研究について1.5枚分書き、残りの0.5枚分に大学院で取り組みたい研究課題を書きました。

 

小論文で卒業研究に関してしっかり書くために、教授にお願いして早めに研究テーマを決めてもらいました。実際に手を動かして実験を始めたのは4月からでしたが、自分がどういう研究をこれからやるのか、過去の先輩はどういうことをやってきたのか、というのを早めに把握していました。

 

大学院で取り組みたい研究課題に関しては、大学3年生の春休みに毎日論文を読んで、自分がやりたい研究に近い論文を探していました。

 

早めに小論文を書き始めたおかげで願書提出の1ヶ月ほど前には書き終えて、先輩に添削してもらいました。
卒業研究に関しては自分の研究室の特任助手の方にお願いし、大学院で取り組みたい研究に関しては希望する研究室の博士後期課程の学生の方(2人)に見てもらいました。

 

大学院で取り組みたい研究課題に関して多めに書くと、面接でそこら辺を色々聞かれる可能性が高まると思うので、回答できる自信がないなら、卒業研究に関して多めに書いた方が良いと思います。卒業研究なら、実際に自分が取り組んでいることなので、質問にも答えやすいでしょうし。

 

面接

面接は新型コロナウイルスの関係で、オンラインで行われました。


机に置いて良いものは
①受験票
②小論文
③面接日時等の案内
④スケッチブック
⑤サインペン
⑥オンライン連絡票に記載の電話機
の6つでした。

 

志望する研究室の教員が真ん中におり、両サイドに他の研究室の教員がいました。


初めに小論文に書いた内容を5分以内で説明し、その後に教員からの質問が12分間続くという形でした。

 

私は入試本番では時間を見れないと思っていたので、時間を見ずに5分以内で小論文を説明する練習をしていたのですが、本番ではパソコン上に5分のタイマーがセットされており、あとどのぐらいの時間が残っているか確認できました。


結局4分20秒で小論文の説明をし、残りの時間(12分30秒ぐらい)で教員から18個質問されました。

 

そのうち1つは知らないことだったので、正直に知りませんと答えました。
想定していなかった質問も4つぐらいあって結構焦りましたが、適当に良い感じに誤魔化しました。途中で教員の質問を聞きながら、今の自分だいぶ上がってるなぁとか考えていたのを覚えています。


するとこっちの緊張具合を察してくれたのか、教員の方も「その用語出てきたの良いね〜」とか、質問に答えると「そうですね(優しめボイス)」とか相槌を打ってくれたので、ガチで落とすつもりはあまりないように感じました。

 

ただ、私としては面接が終わった後にもう1回最初からやり直したいと思ったぐらい、手応えがありませんでした。
想定してた質問も8割ぐらいの精度でしか回答できなかったので。

 

自分の得点が出るのは来年なので、どのくらいの点数で合格したのかは分かりませんが、致命的なやらかしさえしなければ大丈夫だと思います。

 

実際の合格者の発表を見ると、受験者90名に対し、合格者は80名なので、倍率1.1-1.2倍ぐらいなのではないかと。
ただ、この受験者90名というのは、高専の推薦を除いた数なので、実際の受験者数はもう少し多いと思います。

最近は情報科学区分が人気で、物質とバイオは倍率が低いですね。

 

(追記 2021/7/27)

学生宿舎への優先入居申請書と研究室優先配属申請書の両方が入っていました。 

 

まとめ

小論文は早めに書いて添削してもらいましょう。

面接は小論文の内容を元に聞かれるので、小論文に書いた語句などは完璧に説明できるように準備しておくと良いです。